
~代表・三輪康信からのメッセージ~
「牛の飲む水は乳となり、蛇の飲む水は毒となる~人生は心一つのおきどころ~」
社内木鶏会感想文 & チアレッジタイムズ委員会より

牛の飲む水は乳となり、蛇の飲む水は毒となる~人生は心一つのおきどころ~
同じ環境、人材、課題であっても、組織の成果には大きな差が生まれます。その差を分けるものの一つが、出来事をどう受け止め、どのような行動に変えていくかという「心のおきどころ」なのではないでしょうか。
「人生は心一つのおきどころ」、中村天風さんの言葉です。松下幸之助さんは「人間は若い時の心がけによって随分と差が出るもの」と言い、稲盛和夫さんは「心のもちようが人生を決める」と語りました。名経営者の教えは一致します。
肯定的に解釈するか、否定的に解釈するか
禅宗の教えである「牛飲水成乳、蛇飲水成毒」、これは同じ水を飲んでも牛はそれを栄養のある乳にし、蛇はそれを毒にしてしまうというたとえです。
上司から指摘を受けて「また怒られた。なぜ僕ばっかり」と受け止める人がいます。反対に「教えてもらった。これでまた成長できるぞ」と捉える人もいます。そういう人には「また教えてあげたい」と思えますが、そうでない人には、次第に言いづらくなるもの。学ぶ機会が減り、そうして差がついていくのです。全ては「心一つのおきどころ」です。
「どうしたらダム式経営ができるのか」と問われた松下幸之助さんは「まずは思うことだ」と答えました。その言葉に、聴衆の多くは「思うだけでできるだなんて」と嘲笑します。ところが、そこに若き稲盛和夫青年がいました。同じ言葉を聞いて、彼は「そうか、思うことから始まるんだ!」と感動して震えているんです。肯定的に解釈するか、否定的に解釈するか、その違いは、心一つのおきどころ、そこから大きな差になっていくのでしょう。
自分という存在をどう捉えているか
森信三先生は「誰しもが天から役割を与えられてくる。天から受けた力の一切を出し尽くしていくことに人生の尊さがある」と語られました。自分の受けた力の大きさはなかなか知ることができないもの。汲みきった後にまた滾々と湧き出てくる井戸水のようなものなのかもしれません。森先生は「力を出し尽くすことに意義がある」とも言っています。
与えられた命や力を十分に生かせるかどうかは、自分自身をどう捉えているかにも左右されます。自分の器が大きいと思っていれば、どんどん出していくし、小さいと思っていれば出し惜しみをしてしまう。「懐が深い」とも言いますが、器の大きい人には余裕も感じます。
そのためには、まは「自分がどれほど多くの命に支えられて生きているかを知ること」ではないでしょうか。両親、祖父母、さらには多くの先人たちの存在があって、今の命があります。「国を、大切な人を守るために」と命を落としていった人たち、その中には十代半ばで特攻を志願した少年兵もいたんです。そういうことを思えば「命」の尊さを感じるし、自分の人生をつくりあげていくためのエネルギーも湧いてきます。
自分の器を大きくするには
様々な人からの学びを経て、気がついたことがあります。感謝できる人ほど、自分中心ではなく物事を大きく受け止められるようになるのだと。
その第一歩は、自分が存在することへの感謝です。お世話になった人、一番は両親でしょう。両親が自分をこの世に生み出してくれたということは厳然たる事実ですから。その人たちに感謝の気持ちを形にして表すという行為が、自分に対する見方を一段上げてくれるというか、肯定的なものに変えていきます。
私自身にしてもマイナスからのスタートでした。拳骨なぞ当たり前という苛烈な父親への反発もありましたし、母親にひどい悪態をついたこともありました。それでも、仕事のために、何をどうしたらいいのかを探りながら学んでいく中で、「感謝」や「肯定的に捉えること」の大事さに行き着きました。そして、それを実践することで、人生が少しはつ豊かになっていくことも実感するようになったんです。
「あの人のせいだ」とか「傷ついた」と、いつまでも怒りや恨みを抱えたままでは、幸せになれません。簡単ではないかもしれませんが「あの経験があったから」「あの言葉があったから」と肯定的な解釈に転換できれば自分の人生をコントロールできます。
「牛飲水成乳、蛇飲水成毒」、その出来事を、どう受け取り、どう行動していくか。まさに、「人生は心一つのおきどころ」、心のありよう一つで、人生は大きく変わっていきます。
出逢いと実践で人生が変わる
私自身の転機になったのは池田東史雄先生(本社:金沢市、㈱ワールドワイド/㈱人財マネジメントシステム代表)との出逢いでした。池田先生の教えは
人間力=人間性(こころ・モラル)+形(表情・態度・所作・言葉・行動)
「人間力を高めるためには、まは形から入る。心をコントロールすることは難しくても、形は意識すれば今日から変えられる」というものです。
人間力向上研修を行う立場であり、まはは私自身がこの学びを実践しようと決めました。親への感謝を形にして表すことも、その一つです。思っているだけでは現実は何も変わりません。勇気を出して母に「産んでくれてありがとう」と伝えた時、自分の心の中に確かな変化が生まれました。実際に、親との関係性もどんどん良くなっていったんです。
「感謝」や「肯定的な見方」も学び、実践を重ねる中で培っていくことができます。これからも、こうした学びを多くの皆様と共有し、ともに人間力を磨いていかれればと思っています。
【社内木鶏会 感想文】
| *人間学を学べる月刊誌「致知」をテキストに「社内木鶏会」を毎月、開催しています。全員が指定された記事の感想文を発表し、その中で選ばれた感想文です。
<特別講話 我が柔道人生を語る>
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<今月の選出感想文>
この講話を読み、最も印象に残ったのは「人生のチャンピオンになれ」という言葉でした。これは、山下泰裕氏が中学・高校時代に指導を受けた白石先生から贈られた言葉として紹介されていました。白石先生は、「柔道のチャンピオンにはなれなくても、人生のチャンピオンにはなれる」と生徒に伝えていました。多くの生徒を指導し、厳しい練習を乗り越える姿を見てきた先生だからこそ、この言葉には重みがあります。勝敗や結果だけで人の価値が決まるのではなく、人としてどのように生きるかが大切だという思いが込められているように感じました。
もし、私が学生の頃にこの言葉を聞いていたら、「柔道のチャンピオンになりたい」という思いが強く、この言葉の本当の意味を理解できなかったと思います。しかし今は、この言葉を素直に受け止めることができると思います。年齢を重ね、さまざまな経験をする中で、結果だけではなく、その過程や人としての成長が大切だと感じるようになったからです。
また、白石先生は、この言葉がすぐに伝わらなくてもよいと考えていたのではないかと思いました。学生の頃に意味が分からなくても、成長し、さまざまな経験を積んだ後に思い出し、その言葉の価値に気付くことができれば、それで十分だと考えていたのではないでしょうか。そのように、生徒の将来を見据えて言葉をかけられる先生は、とても厳しく、同時に深い愛情を持った方だったのだと思います。
私も目先の結果だけにとらわれるのではなく、一つ一つの経験を大切に積み重ね、人として成長していきたい。そして、周囲から信頼される「人生のチャンピオン」に少しでも近づけるよう、日々努力していきたいです。
〔労務チーム:岩瀬 駿希〕
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