
~代表・三輪康信からのメッセージ~
「やり方よりも在り方」─カリスマ経営者の〝影響力〟─
社内木鶏会感想文 & チアレッジタイムズ委員会より

「やり方よりも在り方」─カリスマ経営者の〝影響力〟─
先日、私が主宰した読書会で取りあげたのは、トヨタ自動車のものづくりを60年にわたり支えてこられた河合満さんの記事「一生挑戦 一生勉強~現場一筋60 年──トヨタ自動車の〝おやじ〟が語る、トヨタのものづくりの神髄」(「致知」2026年1月号)でした。
1966年に18歳でトヨタに入社、技能系初の、しかも中卒の鍛造工だった河合さんを2021年に副社長に抜擢したのは豊田章男社長です。河合さんは78歳の今も鍛造ハウスと呼ばれる事務所で時間も忘れて夢中になって仕事をされていて、名刺には「Executive Fellow(おやじ)」とあります。ご本人も「おやじ」の方がしっかりくるのだそうです。
河合さんに感じた温かさと信頼のリーダーシップ
2時間かかっていた工程を9分に短縮する、今なお「世界一」と言われている生産ラインをつくりあげるなど、大きな実績を残されました。そこには大変な苦労も、厳しさもあったのでしょうが、文章から、その行間から、河合さんの何とも言えない温かみ、愛情が伝わってきたんです。
河合さんは常々、「コミュニケーションと信頼関係がなかったら人は育たん」と語られ、部長として500人の部下を前に話された言葉も印象的でした。「俺は中卒で、勉強もできんし、能力もない。トヨタの全部長に100%勝てない。ただ一つだけ負けないものがある。俺は、どの部長よりも、部員一人ひとりのことを知っとる。お前らが味方になって一緒にやってくれとる。これだけは誰にも負けん」
また「夜、何時に寝ようとも朝は必ず5時に起きて食事をし、6時に会社に行き、鍛造工程の作業で汚れた身体を洗い流すために設置された大浴場に1時間入る。これは僕のルーティンで60年間ずっと続けている。僕のルーティンを皆、わかっているから7時から8時までは後輩たちが会いに来て様々な報告や相談を受けるのが日常」だそうです。
自分が決めたことは徹底してやりぬく、自ら「部下のことを知ろうとしにいき」、信頼関係を築いていく、そんなリーダーがいる組織が活性化しないはずありません。ここから感じたのは「大事なのは何を言うかより、どんな人が言っているかだ」でした。同じことを言われても尊敬する人に言われると、「はい!頑張ります!」と素直に受け取ることができますよね。
カリスマ創業者から次期社長に抜擢された鈴木貴佳さん(エリアリンク社長)の話から
昨年末、和田一廣先生が主宰する勉強会でエリアリンク社の鈴木貴佳社長のお話を聞く機会をいただきました。2011年に新卒で入社され、2016年に取締役に就任、2023 年3月にカリスマ創業者である林尚道(現会長)さんから社長に抜擢されたという方です。
同社の経営理念は「世の中に便利さと楽しさと感動を提供する」、『ハローストレージ』ブランドのトランクルームを業界最大規模で全国展開、(現在12万室超)。1人当たり営業利益は6,130万円、日本の上場企業の上位500社中26位にランクされています。
林会長は常々、「我が社で働く人達がこの会社で働いて良かった、物心共に豊かになれたと思ってもらえるような会社にする!」と言われているそうです。一方で「目標に関しては絶対に達成する」、しかも「常に、上がり続ける高い目標を必ず達成し続けている」とのこと。厳しい会社ですが、平均給与は2022年の710万円から2025年には924万円(取締役は除く)となり、2027年度の新卒の初任給は43万円になっています。
この会社の成長の原点をたどって行き着くのは、創業者である林尚道さんという一人の経営者の「在り方」でした。実際に、鈴木社長の言葉の端々からも「卓越した、それは強烈な経営者」である林さんの厳しさが伝わってきます。
それほどの方に仕え、認めさせた鈴木さんのすごさと共に驚嘆したエピソードがあります。林さんの起床時間は午前2時。海外でも必ず現地時間の2時に起きて瞑想するという生活を何十年も続けているのだそうです。「一代で時価総額550億円という会社をつくったスーパーマンの林が『自分はまだまだ未熟者』という。『若いのによくやっているね』と言ってもらえる時もあるけれど、私など…という気持ちは一生忘れてはいけないと思っている」と鈴木さんはおっしゃっていました。
影響力がどこに向いているか
改めて感じたのは、トップ自身の在り方、行動、そして「妥協しない」という強い姿勢、その一つひとつが、とてつもない影響を及ぼすということです。
私も、それは厳しい、強烈な方の下で働いた経験があります。優秀で、仕事もとてもできる人でしたが、些細なことでもすぐに激昂するため、皆、「とにかくあの人には怒られないように」と非常な緊張感の下で仕事をしていました。そういう意味ではとんでもない影響力をもっていたと言えるでしょう。
でも徹底的に違うのは、その影響力がどこに向いているかです。河合さんの「夜、何時に寝ても、必ず朝は5 時に起きる」、この一つをとっても「今日は疲れている」「寒い」「さすがに早すぎる」「誰も待っていない」など言い訳はいくらでも出てきます。けれども、それらをすべて押し込め、何十年もやり続けてこられた。だからこそ、厳しい言葉にも、人は納得し、信頼し、ついていくのでしょう。
リーダーであれば、チームメンバーに対して、影響力を発揮していかなくてはなりません。ただ、その前に、自分自身に対しての影響力(=実行し続ける力)があるかどうか。その力もなしに人への影響力なんて持てるわけがないんです。自分への影響力を発揮し、自分との約束を守っている人の言葉には説得力があります。
私も朝は5 時に起きて、まずはトイレ掃除、オフィスには一番に出社し、今日やるべきことの整理と読書をルーティンにしています。誰も見ていなくても自分との約束を守り続ける、そうしたリーダーの行動、姿勢が静かに、けれども大きな影響力を組織に及ぼす。徹底できているわけではありませんが、そんな言葉をかみしめながら毎朝、「えいっ!」と起きています。
【社内木鶏会 感想文】
| *人間学を学べる月刊誌「致知」をテキストに「社内木鶏会」を毎月、開催しています。全員が指定された記事の感想文を発表し、その中で選ばれた感想文です。
<特集 拓く進む> 「拓く」とは開拓すること。「進む」とは続けること。分野を問わず、未開の地を拓き進むことで、人類は文化文明を発展させてきた。 |
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<今月の選出感想文>
今回の文章を読んで、「拓く」「進む」という言葉は、単に新しい道を見つけることではなく、自分自身と向き合い続ける姿勢そのものを指しているのだと感じました。文中では、ノーベル賞を受賞した二人の日本人の研究や仕事の成果だけでなく、試行錯誤や失敗、迷いの中から学び続ける姿が描かれており、進歩とは一直線に前へ進むことではないという考え方が印象に残りました。
最後の「己を尽くすことで自らの辺境を開き進め一灯をひるがえる人生を全うしたい」という一文は、自らの信念や希望をもって主体的に行動することの重要性を示す意味合いだそうです。自分の能力や知識は、個人の中にとどめておくだけでなく、それを突き詰めて社会や他者との関係の中で活かすことでより人生が豊かになることを気づかされました。
業務に置き換えてみても、例えば顧問先とやり取りをする中で、自分が持っている知識をどのように整理し、顧問先の担当者様へのアドバイスという形で役立てることができるのか、試行錯誤する日々です。単に制度を理解しているだけでは不十分で、相手の立場や状況を考えながら伝える力が求められていることを実感しています。
また、不安や困難を正面から受け止め、それでも前に進もうとする二人の姿勢から、挑戦することの価値を改めて考えさせられました。私も日々初めての問い合わせや業務に戸惑ったり、不安に思うこともありますが、失敗や迷いを経験しながらも、その過程を通じて自分自身を拓いていくことが、結果として社会とのより良い関わりにつながるのだと思います。
この文章を通して、これからの自分の働き方や成長のあり方について考えるきっかけを得ました。すぐに答えが出なくても、人との関わりの中で学び続け、自分の知識や経験を少しずつ形にしていくことで、自分なりの道を拓き、前へ進んでいきたいです。
〔労務チーム:髙野 泉〕
【目標の再設定】
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新しい年に変わり、1 か月が過ぎました。 チアレッジでは昨年の反省点を踏まえ、各人がこれからの半期をどのように過ごすか再度目標を設定します。私福井は4 月に入社予定の新入社員がより早くひとり立ちできるよう、自身の成長も含め目標としました。目標は半月に1 回、自身で振り返り、上長にもフィードバックをもらいます。 普段、厳しい上長から「ここがよかった」というフィードバックをもらうと、見てくれているのだなと感じ、活力になります。 |
















