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代表三輪のコラム

投稿日:2025年9月1日

No.41 「よき人生を生きた人は よき日用心法を実践した人だ」

~代表・三輪康信からのメッセージ~
「よき人生を生きた人は よき日用心法を実践した人だ」
社内木鶏会感想文 & チアレッジタイムズ委員会より

 

「よき人生を生きた人は よき日用心法を実践した人だ」

月刊誌『致知』(2025 年8 月号)のテーマは「日用心法」。「日常生活を送る上で、どういう心の工夫や生活習慣を心がけているか。その在りようが人生の質・充実度を決める要になる。よき人生を生きた人は、よき日用心法を実践した人だ」とありました。

小さな行動の積み重ねで「日常のレベル」が上がっていく

同号にはスポーツジャーナリストの増田明美さんと作家・エッセイストの浅見帆帆子さんの対談記事も掲載されていました。「日常を高めるために」お二人が心がけているのは、『言い訳をしない』『愚痴を言わない』『ゴミを拾う』『毎朝、笑顔で挨拶する』ことだそうです。
愚痴を言いたくなったら、あえて感謝の言葉に置き換える。心配なことがあっても、あえて笑顔で挨拶をする。プラスの言葉を使う。ゴミを拾う。整理整頓する。汚れがあったらふき取る。そうした行動の一つひとつの積み重ねで「日常の在り方」が変わり、「レベルを上げる生き方」ができるのだと。この記事を読んで「日々の行動が心を形成し、その在りようが人生の質・充実度を決める」ことを改めて気づかせてもらいました。
日々の行動の積み重ねが、人間力を高めます。人間力を高めることは自分の人生を豊かにしていくことにつながります。誰もが「より良い人生を生きたい」「幸せになりたい」と願いながら、現実には、そうはならずに、もがいたり苦しんだりしています。「日用心法」は、そのことへのメッセージだと。

「日用心法」を読んでつながった―「まずは形から」

私が10 年以上実施している人間力向上研修は、池田東史雄先生(本社:金沢市、㈱ワールドワイド/㈱人財マネジメントシステム)から教えていただいたことを礎にしています。
人間力=人間性(こころ・モラル)+形(表情・態度・所作・言葉・行動)
「人間力向上のために、まずは形から入る。なぜなら、心のコントロールは難しいけれど、形は意識しさえすればコントロールできる」というものです。
例えば、自信のない人に「自信を持て」と言ったところで、自信がつくわけではありません。しかし、「大きな声で話す」「語尾を言い切る」といった形は意識をすればすぐに実践できます。そうした形からの行動でも、周囲からの印象は変わり、本人も変わるきっかけになっていくのではないでしょうか。
まずは形に着目する、その形づくりを繰り返し行っていくことによって、結果として心が育ち、変わっていくということです。

「感謝の気持ちでいれば長くエネルギーを持続できる」

「150 年に一度の天才」と言われながらも、多くの挫折を経験して世界チャンピオンとなり、現在は大橋ボクシングジムの会長を務める大橋秀行氏、「不世出のモンスター」と呼ばれた井上尚弥選手はじめ、最多タイとなる5 人もの世界チャンピオンを輩出した人物です。
大橋さんは「思い返すと、私が大事な試合で負けていた時は、天狗になっていました。監督やジムの会長に対して不平不満を言って、人のせいにしていたんです。
油断大敵ならぬ不満大敵。ここが問題だと気づいてからは、負けた原因は周囲ではなく、自分にある。周りに感謝の気持ちを持って接する。苦手な人や嫌いな人を、嘘でもいいから好きになる。そうすると、本当に好きになって結果も爆上がりしていきました」と語られていました。
この「嘘でもいいから好きになる」という姿勢も「まずは形から」に通じます。そして、こうも続けられていました。「不平不満や恨みといったマイナスのエネルギーを発しているとすごく疲れる。感謝はその真逆でプラスのエネルギーを生み出す
『いまに見てろ!』『見返してやる』という気持ちは短期的な着火点にはなるんですけど、自分も周りも疲れるし、勝ち続けられない。でも、それが世界チャンピオンになる時は、感謝の気持ちに変わったんですよ。そうすると長くエネルギーを持続できる」大橋さんの多くの挫折を経験されたからこその人間力を感じます。

「日用心法」を意識して

言い訳や愚痴はマイナスのエネルギーを生みますが、感謝の気持ちや笑顔で臨めば、自分の心も潤い、相手の心も和らぎます。また、挨拶とは、その日、その人と交わす最初のやりとりです。その大事な瞬間に自分も相手もいかに心をほぐせるか…。
トップの立場にある人は、やはり色々なことに気がつくし「何でこんなこともできないんだ!」と思うのも仕方ありません。けれども、そんな一言が、もしくは表情からだけでも、社員の心には相当の負荷がかかります。社員はどうしても上司、トップの顔色をうかがうもの。強面の社長ほど、「笑顔の効果」は絶大です。
私もまずは「毎朝、笑顔で挨拶を」と心がけてはいるのですが、そう簡単ではありません。自分の考えに集中したい時もあるし、余裕をなくし「それどころじゃない!」と感じてしまうこともあります。
でも、自分がオフィスに後から入っていく様子を想像してみました。「ミスをして迷惑をかけてしまった」という翌日、足取り重く、恐る恐るオフィスに入る。そんな時、いつも通り、明るく元気に「おはよう!」って挨拶してもらえたら、ホッとするし、救われます。
自分の形を点検し、「日用心法」を意識しながら、少しずつでも改めていこうと思っています。ちなみにですが、「笑顔、心がけているんだけど、どうかな?」とスタッフに尋ねたところ、「…頑張ってください!」と返ってきました。

 

【社内木鶏会 感想文】

*人間学を学べる月刊誌「致知」をテキストに「社内木鶏会」を毎月、開催しています。全員が指定された記事の感想文を発表し、その中で選ばれた感想文です。

<対談 一念の微>

森信三氏は学校再建の三大原理として、「一、時を守り 二、場を清め 三、礼を正す」を挙げている。この三つが乱れては何ものをも建設することはできない。人生はかすかな一念の積み重ねによって決まるということである。そして、安岡正篤氏の言葉、永久の計は一念の微にあり――。善き一念を積み重ね、善き人生を送るための指針としたい。

<今月の選出感想文>

この特集を読んで、特に印象に残ったのが「永久の計は一念の微にあり」という言葉です。人の人生や運命は、ほんのわずかな「一念」、つまり一瞬の思いや判断で大きく変わってしまう。その「一念」が良い方向にも、悪い方向にも作用するからこそ、日々どのような思いを育て、どのように行動していくかが重要なのだと、深く心に響きました。
私はいま、チアレッジで労務管理や労務相談の仕事に携わり始めたばかりです。自分の助言や対応が、企業で働く方々の人生に少なからず影響を与える可能性があるという責任を、この文章を通して改めて実感しました。
「どういう一念を積み重ねていくかで人生は決まる」という一節の通り、自分自身の日々の選択や態度を、少しずつでも善い方向に積み重ねていくことが、より良い人生や職場環境を築くことにつながる。そう信じて行動していけば、その姿勢は自然とお客様にも伝わり、よい影響を広げていけるのではないかと思います。
これからも、「一念の微」に込められた意味を胸に刻み、誠実に、そして丁寧に仕事に向き合っていきたいと思います。
〔労務チーム:髙野 泉〕

【夜長月(よながつき)のひとこと】

9 月は「長月(ながつき)」とも呼ばれます。「夜長月」が語源とされ、日が短くなることに由来すると言われています。夏の暑さも和らぎ少しずつ秋の気配を感じるこの頃。仕事に追われる日々の中でも、ほんのひととき、読書や散歩などを取り入れ、穏やかな時間を楽しんでみませんか。

 

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