~代表・三輪康信からのメッセージ~
「経営者に一番大事なものは何ですか?」「それは運がよいことです」
社内木鶏会感想文 & チアレッジタイムズ委員会より
「経営者に一番大事なものは何ですか?」
「それは運がよいことです」(松下幸之助さんの言葉)
「経営者にとって一番大事なものは何ですか」と尋ねられた松下幸之助さんは、「それは運がよいことです」と答えています。さらに「運をよくするにはどうすればいいですか」との問いに、「それは徳を積むことです」と返されました。
この言葉を聞いて、ある方が「ならば運はコントロールできるんですね!徳を積めばいいのだから」と話されて、私はハッとしました。そうか、今がどんな状態にあっても、「これからよくしていく」ことは誰にでもできる。つまり、運は自分で変えていけるのだと。
「運がいい」・・・そこにあるのは解釈の質
「運がよい、悪い」に絶対的な指標はありません。そこにあるのは、その人の解釈の質、いわば思考の癖です。どんな出来事も肯定的に受けとめる人は「運がいい」と表現されます。
「こうしよう!」という提案に対して、「こうすればできるんじゃないか?」と前向きに考える人と、「絶対に無理です」とダメな理由ばかりをあげる人がいます。会社でも肯定的に捉えて動こうとする人と、否定的に捉えて、とどまる人との衝突が常に起こります。
前者は「やる」と決めて、その方法を考え、行動し、PDCA を回していきます。失敗しても経験が積まれ、行動が増えるほど成功も増えていきます。肯定的に解釈して一歩を踏み出す力——これこそ、リーダーに必要な要素であり、「運をよくする力」そのものではないでしょうか。
運をよくするために~日常の中で「徳を積む」
「徳を積む」、真っ先に思いついたのはゴミ拾いです。大谷翔平選手は、「なぜゴミを拾うのか…」と聞かれて「人が捨てた幸運を拾っている」と答えています。「ゴミを拾うことは、幸運、つまりよい運を拾うことになる」と。
私も心がけてはいるのですが、先日、雨の中で、ゴミに気づきながらも通り過ぎてしまい、その日一日、そのことが心の片隅に残っていました。まずはゴミに気づくかどうかが分岐点。気づきの力=その人の感性です。気づいてるうちはまだ救いようがあります。「拾わない行動」を繰り返していくうちに、気にもとめなくなり、気づきの力を失っていくのでしょう。
明るく元気な挨拶もそうです。「挨拶とは心を開くことが目的だ」と教えてもらいました。一人ではできないことをみんなで成し遂げていくのが組織。その中で、「あの人、機嫌悪いのかな?」なんて相手に思わせてしまう時点で、もうマイナスです。「今日もいい空気をいただきました!」と、相手が元気になるような挨拶ができる人は徳を積んでいます。
そして整理整頓と掃除です。整理整頓とは、いらないものを捨てて空いたスペースで整えること。捨てるべきものを捨てずに持ったままでいると、新しいものが入ってきません。整理整頓が行き届かないと、探し物も見つかりにくいし、生産性も落ちてしまいます。
掃除とは、掃いて拭くことです。掃いて拭けば目に見えてきれいになります。自分のデスクが汚いと、周りの人の目にも入りますから環境を悪くしているということです。人間は、目に入るものや耳にすることでも心に影響を受けるもの。きれいにすれば、心の状態もよくなります。業務効率を上げるより、こういうことの方が重要だと思っています。
肯定的解釈力と感謝力は一対
注意を受けると、「なんだ!これくらいのことで!」とムッとしまうこともあるでしょう。でも、「自分の気づいていない点を指摘してくれた。ありがたい」と肯定的解釈ができれば自然と感謝の気持ちも出てきます。
親への感謝も最たる例。複雑な家庭もありますから一概には言えませんが、産んでもらって、育ててもらって…と、やってもらったことの方が多いはずです。時には理不尽なこともあったかもしれないけれど、「親だって人間だから」と思えれば…。
つまり、肯定的解釈力が育ってくると感謝もできるようになります。肯定的に解釈していれば、前向きな思考になって、行動が起こり、結果もついてきます。行動が多い方が当然、成功する数が増えますから、行動する人はどんどん成果を上げていき、結果、「私は運がいい!」と思えます。「行動する→結果につながる=運がよいと思える」。これが松下さんの言う「経営者にとって一番大事なもの…それは運がいいことです」ということなのではないでしょうか。
未来は、これから、いくらでも変えられる
「感謝の気持ちを持つ」のは難しくても「ありがとう」と口に出すのは簡単です。「プラス思考になる」のは難しくとも「プラスの言葉を発する」ことは誰でもできます。それで相手も気持ちよくなり、自分の心も整います。電車の中で席を譲れば「徳を積めた」と思えます。それが自分のためであろうとも自分の心の状態がよくなれば、まわりまわって「運」になっていくのだと思うんです。
親御さんが子どもに「挨拶しましょう」「有難うと言いましょう」と促すのも、そうすればよくなれると、実は心にすりこまれているからではないでしょうか。行動すれば、気づきも、相手からの反応もあるし、自分自身の刺激にもなります。気づいているのに、じっとしているのは下り坂のエスカレーターに乗っているのと同じ。まずは一歩を踏み出してみる。「運はコントロールできる!未来は、これから、いくらでも変えられると信じて、私は周囲に希望を与えるのみだ!」、これが私の今月の宣言です。
【社内木鶏会 感想文】
*人間学を学べる月刊誌「致知」をテキストに「社内木鶏会」を毎月、開催しています。全員が指定された記事の感想文を発表し、その中で選ばれた感想文です。
<対談 最高のチームをつくる要諦 2023 年WBC で侍ジャパンのヘッドコーチを務め、14 年ぶり3 度目となる世界一に貢献した白井一幸氏。2021 年に地球帰還を果たし、新たな旅に出た小惑星探査機「はやぶさ2」のプロジェクトマネージャとして、9 つの世界初のミッションを達成へと導いた津田雄一氏。野球と宇宙工学、分野は異なるものの、共に最高のチームをつくり上げ、偉業を成し遂げた。そのお二人が初めて相まみえ、語り合った体験的組織論は成功の要諦に溢れている。 |
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<今月の選出感想文>
はじめに、逃げ腰の自分の現状に反省。ここ最近の私は、「これ以上、仕事よ増えないでくれ!こなし切れない!」の気持ちが大きくなり、後ろ向きの日々だ。パンク寸前。自身の要領の悪さにも嫌気がさす。そんな中での木鶏会。忙しい中でも、月に1回様々な方の思いを読み、自身の心と向き合う時間に私は大変感謝している。
さて、そんな精神状態の私が今回、一番考えさせられたのは、「ゴールというのは目標だけではない。目的も含めてゴール。もっと言えば、本当のゴールは目的のほう」という言葉だ。この言葉を何度も反芻した。今の私は、目的を見失っているからつらい事ばかりが心にのしかかり、後ろ向きになっていたのだろう。そもそも私は、人の役に立つ事は好きなはずなのに、今はそこに向かって仕事ができていないのだ。とにかく日々の溜まり溜まった仕事を“こなす”というマインドが先行し、全く楽しめていなかった。
皆が楽しそうにしているのが私は好きなのだから、今一度チアレッジの理念である「働く人を元氣にする」という目的を、常に心に留めようと決意する。これから先も、困難な状況はたくさん訪れると思うが、その時にそれを「楽しむ」為には、私の仕事で傍がもっと楽になっているという実感を常に持てる状況になる事だと感じた。それには、コツコツ日々努力し、傍を楽にできるスキルをもっともっと身に着けて提供していかなければ!
〔管理部:小掠 康代〕
【半月に一度の振り返り】
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チアレッジでは、期初に立てた目標を基に、半月に一度振り返りをしています。 目標に対して特に取り組んだことがあるのか、上長に相談したいことがあるのかを自分で確認し、上長からフィードバックをもらいます。 日頃から目標と現在地を確認することで、「目標を立てたけれど実行できていない!」になってしまうことを防止しています。 |