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代表三輪のコラム

投稿日:2023年2月6日

No10 この会社は何故、成長し続けられるのか?〝TTC グループの挑戦〟

~代表・三輪康信からのメッセージ~
この会社は何故、成長し続けられるのか?
〝TTC グループの挑戦〟
新コンテンツ!社内木鶏会感想文 & HP リニューアル

この会社は何故、成長し続けられるのか?
〝TTC グループの挑戦〟

素晴らしい会社が熱海にあります!私が学ばせていただいている、株式会社和田マネイジメントの和田先生が主宰する視察研修会に参加してきました。テーマは「〝TTC グループ〟この会社は何故、成長し続けられるのか?」。その TTC グループが運営する店舗〔伊豆・村の駅、道の駅・伊豆のへそ、熱海商店街内店舗、熱海おさかな・大食堂〕を見学し、圧倒的な商品力を目の当たりにし、本社を訪問して河越康行社長の熱い講演を聞かせていただきました。観光土産菓子の企画・開発、卸から、観光土産店の直営店の運営へ、そして宿泊施設、レストラン、里山の再生などの事業・プロジェクト、6 次産業への進出。何時間も行列ができる名物商品を次々に生み出し、本社はもちろん、各現場スタッフのモチベーションも高く、なぜ、これほどまでに!と考えたら、やはりこれはもう「社長に尽きる」と思ったんです。

社長の熱量で末端のスタッフの熱量が決まる

以前、経営を学ぶために参加した勉強会で「社長が 800 度の熱なら幹部には 400 度で伝わり、幹部の 400 度の熱は部下に 200 度で伝わる。そうして現場までつながっていく。要は社長の熱量が何度だったかによって末端のスタッフの熱量が決まる」という話しを聞きました。まず「熱海おさかな・大食堂」の店長の熱量がものすごかったんです。ということは、あの店長に伝わるまでに社長はもっとすごい熱量で彼に語っているのだろうなと。松下幸之助さんも「リーダーは能力においては負けてもいいが、熱意においては絶対に誰にも負けてはならない」と言っていますが、こういうことなんだなと思いました。自分の熱量を伝えるためには、伝わる環境がある、普段の言動とかご自身の在り方そのものがあってのことです。河越社長は 3 時半に起きてお墓参りをしてから会社に行くそうです。社員と会う時には、すでに熱量が十二分に高まっているのでしょう。私自身、組織づくりというのは一番興味がある部分なので、ノウハウも学んできました。でも結局、「どれだけやったか」なんだなと思いました。河越社長は「15 年間、毎朝、率先して自らトイレ掃除をやり続けた」とおっしゃっていましたが、ずっとずっとやり続けたからこそ価値を持ってるし、社員一人ひとりに伝播している熱量、クォリティが全く違います。

先代創業者を全肯定する

河越社長の素晴らしいところの一つは先代のことを褒め称えていることです。前職で「伝説」と言われる程の業績をあげて本社に戻り、31 歳で専務に就任。社長就任後も二代目経営者としての気概もあるし、方向性の違いだって出てくるはずなのに、そういうものは絶対に口に出さない、先代社長を全肯定されます。だから会社に一体感があるのかなと感じました。巷によくあるケースですが、創業者の後を継いだ二代目が先代社長やその社長幹部の人たちと「そのやり方はもう古い!」などと戦ってしまうと先代社長の元でやってきた人たちの反感をかったり、派閥ができて会社が分裂したりします。創業者と後継者が親子だったりすると、親子であるが故、遠慮ない辛辣な言葉が出てしまったりもします。河越社長が意識してそうされているのかは分かりませんが、先代社長を全肯定することによって、先代社長に仕えてきた人たちの心もつかみ、会社に一体感をもたらしているんです。「先代よりもっとうまくやってみせる!」とか「若いからと侮られてはいけない!」などと肩ひじはらない。前社長を全肯定していく方がいい方向に向かうのではないでしょうか。

〝大義〟がものすごいエネルギーを生んでいく

TTC グループの経営理念は〝「感動」を創っている会社です 私たちの商品は「感動」です〟から始まり〝地域社会の発展に貢献できる企業となることをめざしていきます〟で結ばれています。実際に TTC グループには名物商品、名物店舗があり、名物店長もいるから人が集まり、そうして一つの商店街が、町が、地域全体が元気になっていっています。「地域社会の活性化に貢献したい!」と熱意あふれる若い人材が入社し、社内大学など、その人たちが育ち、自ら動く環境が整えられています。実際にお店に来ているお客様も従業員の方々も幸せそうなんです。活気にあふれ、幸せな空間が広がっています。お店を訪れると感動します。さすがにこのコロナ禍で大変苦しまれたそうですが、「何があっても大丈夫なように十分な借り入れをして」、社員に安心感を与え、そして新しい事業を次々と立ち上げています。これができるのも「自ら考え自ら動く」という社員がいるからだと思いますが、これもある程度、意思統一ができていて、設定された目的に向かっていくための最低限のルールや心構え、戦術が共有できているからこそで、だから経営者側も安心感があり、裁量を与えることができるのでしょう。そうしたものがない中でただ「任せたよ」と言われても、人は動けるものではありません。彼らの中に理念という大義が軸として備わっていることが感じ取れます。2 兆 3,000 億円という事業会社としては戦後最大の負債を抱えて事実上倒産した日本航空(JAL)を再生させるため、政府から強い要請を受け、同社の会長に就任した稲盛和夫さんが周囲から猛反対されながらもあえてこの大役を受けたのは社会的に三つの意義〔①残された 3 万 2 千人の従業員の雇用を守る ②日本経済全体への悪影響を食い止める ③ANA との正しい競争環境を維持して、国民の利便性を図る〕があると考えたからだそうです。
当時、JAL で社長をされていた大西賢さん、会長補佐をされていた大田嘉仁さんが対談されていて、「私心のない稲盛さんの姿勢と共に示された大義がものすごいエネルギーを生んでいった」という話しがありました。会社にとっても理念というのはある意味、大義だと思うんです。大義に基づく理念になっているはずです。これを共有し、みんながそこに向かっていくから「自ら考え動く」人が育っていくし、理念経営は強いのだと改めて実感しました。

\新コンテンツ!/【社内木鶏会 感想文】

チアレッジでは毎月、人間学を学べる月刊誌「致知」をテキストに従業員全員で「社内木鶏会」 (詳細は 2022 年 8 月号に掲載) を開催しています。
指定された記事の感想文を発表し合うことで、業務では知り得なかった仲間の考え方・ものの見方を知り、相互理解が深まり、信頼関係の構築、一人ひとりの人間力向上へとつながっています。発表のたびに感動でいっぱいの感想文の中から、今月号より一部をご紹介してまいります。

<指定記事~ 『人は何のために生きるのか』>
京セラ・第二電電(現・KDDI)創業者であり、日本航空の再建にも大きく貢献した稲盛和夫氏の講話。氏自身の人生を振り返りつつ、苦悩や困難にも前向きに努力し続ける姿勢と考え方、そして素晴らしい幸せな人生を歩むために大切なことを述べている。

<感想文>
今回の致知は「追悼 稲盛和夫」ということで、稲盛氏についての記事が多く掲載されておりました。その中でも稲盛氏が行った講演を掲載しているこの記事は貴重な内容が詰まっていたと思います。稲盛氏は講話の所々に自分の考えに対する不安や一般的な不安、やろうと思っていても難しいといったネガティブな言葉を残しています。経営者として輝かしい経歴を残している稲盛氏でも、そのようなことを思うのかと親近感が湧く言葉ですが、その後の対処はやはり一線を画していたと思います。自分のこれまでの考え方を変えるのは、非常に勇気のいる事ですし、変えた考え方を継続することはもっと難しいと思います。しかし、稲盛氏はそれらを織り込んだ上で、努力することが尊く、人生という道場で心を磨いてほしいといった言葉に勇気をもらえたような気がします。その稲盛氏の生き方の軸としての「利他の心」は、人が社会で生きる上で最も重要なことであると、この講話を読んで素直にそう思えました。自分のためだけに頑張るのではどこかで限界が来てしまうのではないかと思います。自分の人生や目的について悩んだ時は、相手はどう思うのか、それが難しければ、身近な人ならどう思い、どうすれば喜んでもらえるのかといった基準で、今の自分の見方を見つめ直してみたいと思います。 〔労務グループ:嶋谷 大輝〕

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