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代表三輪のコラム

投稿日:2024年10月1日

No.30 〝有志竟成〟の人生を送ろう

~代表・三輪康信からのメッセージ~
「〝有志竟成〟の人生を送ろう」
社内木鶏会感想文 & チアレッジタイムズ委員会より

 

「〝有志竟成〟の人生を送ろう」

弊社の顧問でもある和田一廣先生の先月のレポートのテーマは「有志竟成(ゆうしきょうせい)」、中国、後漢時代、皇帝が戦いに勝った武将を「強い意志、高い志を持ち、あきらめなければ、いつかは実現できる」と称えたという故事から、後に「志を堅持して努力し続けること」の重要性を説いた四字熟語になったとのことでした。そのレポートには和田先生が 20 代の時に、師と仰ぐ船井幸雄さんから投げかけられた「世のため、人のため」という言葉に発奮し、「もっと役に立つ人間になりたい!もっと勉強しなければ!と志をもたれるようになった」こと、そして日本初の兆円小売業となったダイエーの創業者、中内功さんを訪ねた際、その一室には中内さんが読むための本が 300 冊以上、分野ごとに分かれて積まれており、「日本一の小売企業の社長が志を達成するため、あらゆる努力をする、その姿に衝撃を受けた」ことが書かれていました。

なぜそこまでできるのか、やり続けられるのか、それは志があるかどうかではないのか、私は和田先生から「志をもって努力しなさい」というメッセージを受け取ったと思っています。

「なぜ、日本の学生は勉強しないんですか?」

私の前職であったスーパー銭湯に数名の中国人留学生が働いていました。彼らは休憩時間になるといつも本を読んだり、参考書の問題を解いたりしています。ある時、それはぶ厚い『毛沢東について』の本を読んでいた彼に「面白い?そんな本、よく読めますね?」と尋ねると、真剣な顔で「面白いです!でも、どうして日本の学生は勉強しないんですか?」と聞き返されてしまいました。彼には「中国に帰って起業するという目標」があったんです。

職場には日本人の大学生もいたのですが、ノリがよく、キャンパスライフを謳歌しているような感じですから、比べると全く両極端、垢すりをしている韓国人女性にまで「本当に日本人、勉強しないね!韓国はすごいよ!」と言われました。

元々、独立志向をもっていたということもあり、彼らに触発されて、27 歳の時、私は自分に「日本経済新聞を出勤前に読む」というノルマを課しました。わからない言葉が多くて、最初は読むのに 3 時間かかったんです。書いてあることが、内容が、経済用語が分からず、分からない言葉を調べながら読んでいましたから。

そうして経済のことがある程度、少しずつ分かるようになり、読む時間も 3 時間から 2 時間、1時間、30 分と短くなっていきました。自宅近くのマクドナルドで、100 円のコーヒー1 杯で数時間粘る私に店員さんは「ホットコーヒー」というあだ名をつけていたそうです。

どんどん弱くなっていく日本

中国人の留学生たちと日本の大学生とを見ていて「日本は将来、どうなっていくのだろう?」と感じた不安は現実になってしまいました。かつて一人当たり GDP で 1 位だった日本は昨年、ドイツに抜かれ、今年、韓国や台湾に抜かれると言われていますが、危機感も、逼迫感もないように思います。

さらに懸念されるのは先進国の中でも特に突出している日本人の民族肯定感の低さです。それほど昔でもなく、かつての日本人は礼儀正しさと共に、親はもちろん他者への、そして国自体にも「敬う心」を持っていた人が多かったし、少なくともそう振る舞うことが当たり前でした。でも今、どうでしょうか?

戦後、GHQ の下で「教科書を墨で塗りつぶす」ことが行われました。少し前に「涙を流しながら教科書を墨で塗りつぶし、その屈辱に耐えられず、教師を辞めました」という方の記事を読んだんです。誤解を恐れずにあえて言わせていただくと、「戦争を起こした日本が悪い」と言うのは簡単、でも、一括りに歴史を否定してしまっていることが、もしかしたら、日本人としての肯定感の低さにつながっているのではないかとも思ったりします。

親を、先祖を敬う、肯定的にみる→自己肯定感が高まる

私の父は毎朝 5 時に起きてラジオを聴きながら英会話の勉強をしていました。その姿と共に、私の祖父が九州の小倉で商売を興し、会社を大きくしていったこと、根拠のない自信ながら「この人の血が私にも流れている」ことが私の支えになりました。挫けそうになると「こんなことでどうする!じいちゃんに怒られるぞ!」と、父の、祖父の姿を思い出しますし、命日には「いつもありがとうございます。頑張っています」と必ず手を合わせています。

自分という存在を世の中にどう活かしていくかそれが志、その土台となるのが親への感謝。親の存在を、先祖を、もっと広く言うと先人たちを、日本という国を肯定的に見る、それが自己肯定感につながります。自己肯定感が高い人は前向きになれるし、チャレンジできる、要は自分に期待できる、その延長線上に生まれるのが志なのではないでしょうか。

「〝志〟を巡る視察ツアー」を開催します

私が愛読している月刊誌「致知」の理念は「富国有徳(人の徳の力をもって国を富ましていく)」です。そのためにも「歴史を知り、正しく学ぶこと」が大事だし、それが祖先の、親の、自分自身の肯定につながります。それができれば、自分自身を大切にできるし、自分をもっと世の中に活かしていきたいと思えるはずです。

そこで「〝志〟を巡る視察ツアー」を来年 2 月に開催いたします。江戸末期、山口の萩、長門という辺境の地で志を同じくした若者たちが若き指導者、吉田松陰のもとに集まり、志を高めあい、「日本を変えよう」と立ち上ったその場所で、松陰神社の上田俊成名誉宮司と和田先生のお話しを聴き、学びます。先生からは常日頃より「経営者には〝人間力〟と〝経営力〟が必要。その土台になるのが経営理念、その根底にあるのが志」とご指導いただいていますが、行動指針を見つめ直す、志を立てる、そんな機会になります!お楽しみに!

 

【社内木鶏会 感想文】

*人間学を学べる月刊誌「致知」をテキストに「社内木鶏会」を毎月、開催しています。全員が指定された記事の感想文を発表し、その中で選ばれた感想文です。

<対談 さらに参ぜよ三十年>

昨年の WBC で侍ジャパンを世界一に導き、今年より北海道日本ハムファイターズの最高責任者であるチーフ・ベースボール・オフィサーに就任した栗山英樹氏。氏が尊敬して已まないのが臨済宗円覚寺派管長の横田南嶺氏である。大きな反響を呼んだ 2023 年 10 月号特集記事から約 1 年、再び両者が相まみえ、さらに深奥な人間学談義に花を咲かせた。

<今月の選出感想文>

栗山監督のリーダーとしての所作や考え方に改めて感銘を受けた。「選手一人一人を『信じる』でなく『信じ切る』」。「誰に対しても同じ行動が取れるかどうかが、組織のリーダーにとって大事」等、大切な考え方がたくさん散りばめられている記事であった。「言葉で伝えるよりも態度で示す。立ち姿が醸し出すもの」というフレーズにもドキッとする。お客様の前で、同僚や後輩の前で、嫌な気持ちにさせていないか?気を引き締めたい。一番感銘を受けたのは、「勝つチームは試合に出ていない選手がベンチにもたれかかってみているんじゃなくて、身を乗り出している。『俺、試合に出ていないし』みたいなベンチの空気は勝ちにくい。試合に出ていない人間も、『よし、行くぞ』って皆で戦って、『チャンスあったら俺が行くからね』っていう空気は勝ちやすい」。企業も同じだと感じた。皆が同じ使命感を持ちながら各自の仕事をしているチームは、一人ひとりが進むべき道に迷いづらく早く成果に到達できるだろう。また、パーパスが従業員に浸透している企業は、自ずと判断基準が明確となり、トップダウンでなく自分で考えて動ける人材が増え、たくさんの化学反応が生まれるだろう。チアレッジはまだまだ小さな企業ではあるが、パーパスは明確で、朝礼等で従業員への浸透も実行している。そこを更にレベルアップするには、従業員一人ひとりがそのパーパスを常に意識して要所要所でジャッジして行動する癖を身につける事だと考える。これは、私の課題でもある。すぐに上司の判断を仰ぐのでなく、自分だったらこう考える、その理由はこうだ!までしっかり考えて上司へ相談するようにしなければと反省。「自分で考えてやったことしか、自身の本物の糧にはならない」という大谷選手からの学びを教訓に日々精進していきたい。
〔DX チーム:小掠 康代〕

【チアレッジの研修ラインナップ 】

チアレッジでは様々な立場、環境に合わせた研修をご用意しています。業績アップ、人財育成、モチベーションアップ、組織力アップ、スキルアップなど、目的や役割に応じた研修を開催。企業の経営課題や人財課題に応じたオリジナル研修も多数実績があり、多くのリピーターとなっていただいています。
「こんなことを解決したい!」とお考えの方はぜひご相談ください

 

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