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代表三輪のコラム

投稿日:2025年1月1日

No.33 ~稲盛和夫さんの言葉~ 「善きことを思う。よい人間が集まればよい会社 になれる。よい会社になると業績もよくなる」

~代表・三輪康信からのメッセージ~
「善きことを思う。よい人間が集まればよい会社になれる。よい会社になると業績もよくなる」

 

~稲盛和夫さんの言葉~「善きことを思う。よい人間が集まればよい会社になれる。よい会社になると業績もよくなる」

「致知」12 月号の特集記事は大田嘉仁さん(日本航空元会長補佐専務執行役員)の「稲盛和夫に学んだ運命を高める生き方」でした。その中に「善きことを思うのがすべての始まり。ただし、小善(自分にとって善いこと)と大善(人間として正しいこと)があり、つい私たちは小善で判断してしまいがちだが、何が人間として正しいのかという大善を貫くべきだ」「善きことを熱意を持って実践することが大切だ」という稲盛さんの言葉があります。
稲盛さんが創業された京セラの社是は「敬天愛人(けいてんあいじん)」、経営理念は「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に人類、社会の進歩発展に貢献する」です。この理念を実現するためには物質的に豊かにするということも入っているわけですから高業績、高収益でなければなりません。
稲盛さんは「心がよくなるとよい人間になる。よい人間が集まればよい会社になれる。よい会社になると業績もよくなる。だから心をよくできる人間がトップになるべきだ」と語られています。「トップが最も取り組むべきことは、心をよくすることだ」ともとらえられます。
大田さんは「私たちはつい、まず自分に尽くしてほしいと思ってしまいます。しかし、そんなことが起こるはずはありません。たとえ職制上の上司であったとしても、赤の他人である部下が本気で自分に尽くしてくれるはずはないのです。もし本気で協力してほしいと思うのであれば、最初に相手のことを思い、尽くさなければなりません。ですから稲盛さんは、経営者は全従業員の物心両面の幸福を追求すべきだと強調しているのです」と話されていました。
「本気で全社員の物心両面の幸せを目指すような経営をすれば、誰もが幸せになりたいと願っているのだから全員の熱意はおのずと高まり、全員参加経営ができる」、稲盛さんは「あなたは本気で全社員の物心両面の幸せを目指したいと思っていますか?」と問われているのではないかと思います。

「私の経営が下手なばかりに」と頭を下げられた稲盛さん

これは別の記事で読んだエピソードです。大田さんが入社して5 年か6 年目という年、「会社の業績がふるわず忘年会の席で『業績が悪いのは営業部のせいだ』という営業担当の役員を稲盛さんは『君はもういい』と下がらせ、『確かに今年は実績が悪い。しかし、それは全部、社長である私の責任だ。君たちは頑張ってくれたのに私の経営が下手なばかりに悪い業績になってしまった。大変申し訳ない』と全ての責任を自らに帰して頭を下げられました。
我々営業部員はいくら怒られても腹の中では景気が悪いのだから…、一生懸命やっているのに…と思っていたが、この人は「全責任は自分にある」と頭を下げられた。これはすごいと感銘した」と。トップが「全責任は自分にある」と謝るその一言が、社員の心にある他責の矢印を自分に向けさせたということです。

経営者が「社員の心をよくすることに重きを置いた経営をしていく」

稲盛さんの〝成功の方程式〔人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力〕〟にあるように、「善きことを思って、善き心で熱意を持って取り組むことでよい会社はつくれる」ということではないでしょうか。
経営者は誰しも、もっと会社をよくしたいし、いい経営をしたいと思っています。でも、現実的になかなかうまくいきません。「もっとよくするために」どうしたらよいのか、稲盛さんが言ってるのは技術とか知識とかテクニック論ではなく「心をよくすることを考えろ」なんです。「社員の心がよくなればよい会社になって、業績もよくなる」と。
人のせいにしたり、「自分に尽くしてほしい」とか、自分中心で物事を考える部分をできるだけ少なくして、よい会社にするために、社員がよき心で一生懸命に仕事に取り組めるようにすることだと。
経営の神様と言われた松下幸之助さんは「僕はな、物事がうまく行ったら、いつもみんなのおかげと考えた。その代わり、物事がうまく行かない時は、すべて原因は私にあると考えてきた。おかげで、うまく行った時に慢心しなかったし、うまく行かなかった時は、厳しく自分自身を反省することができた。それが人生を渡る秘訣、経営をうまくやるコツとも言えるかもしれんな」と言っています。
人間の心には自己防衛本能があるため、問題が起こると、自分を守ろうと自分以外の責任にしたいと考えてしまうものです。人の心を動かすことのできるリーダーとは、その自己防衛本能すらコントロールして、全てを引き受ける器をもった人なのでしょう。自分の器を広げるべく、自分と向き合っていきたいと思います。

心をよくするために「人事評価制度」を使っていく

イギリスの哲学者ジェームズ・アレンが「人間の心は庭園のようなものである。よく手入れをすれば、美しい庭になるが、手入れを怠ると荒れ放題になる」という言葉を遺していますが、本当にその通りです。「常に手入れをしないと荒れてしまうのが人間の心」という前提に立ち、会社も経営していく必要があります。
私は人事評価制度を正しく運用することで、「心の手入れ」をすることができると考えています。働く人、一人ひとりが定期的(2 週間ごと)に自分の言動を振り返り、反省するというPDCA サイクルを繰り返すことで、よりよい人間となっていき、そういう人たちが集まることで、よい会社になるし、その結果として業績もよくなっていくのではないでしょうか。

【社内木鶏会 感想文】

*人間学を学べる月刊誌「致知」をテキストに「社内木鶏会」を毎月、開催しています。全員が指定された記事の感想文を発表し、その中で選ばれた感想文です。

<対談 命をみつめて生きる>

貧しい境遇にも屈せず医者となり、弱い立場にある人々のために力を尽くすとともに、国際医療支援や作家としても幅広く活躍する鎌田實氏。臨床心理士として人生に悩み苦しむ人々の心に寄り添い、共に歩んできた皆藤章氏。生と死の現場で命をみつめ続けてきたお二人が実体験を交えて語り合う、私たちが生きていく意味、幸福な人生を送る要諦-。

<今月の選出感想文>

 私がこの対談を読んで一番心に残ったのは、「その人生が与えた苦難に対して敬意を払えるか、握手することができるかが、生きる意味になってくる」という部分です。鎌田先生はお母様の仏壇に手を合わせ實の字を書いたときに、自分に与えられた人生とやっと握手ができた、受け入れることができたとおっしゃっていました。
ここで私自身の話をすると、私は父が韓国人の日韓ハーフです。そのため、幼いころから少し人とは違う発言や行動をすると、日本では韓国の血が入っているからと言われ、韓国では日本人だからといわれることに子供ながらに反抗心があり、ハーフとして生まれてきたことに長年悩んでいました。そんな私に、与えられた人生と向き合うきっかけをくれたのは、父方の祖父の死と悩んでいた時に幼馴染がかけてくれた言葉でした。祖父が亡くなったことをきっかけに、父を通してしか韓国の親戚とコミュニケーションを取れない現状に、このままでは自分のルーツを途絶えさせてしまうと危機感を覚え、語学留学を決意しました。しかし周りは「韓国に行って帰ってきたら何をするの?韓国語を話せるようになって将来役にたつの?」と否定的な意見ばかりでした。
そんな中、今もいろんな国で留学をしている幼馴染に、「私が今こうして海外で生活しているのは、ゆかのルーツに衝撃を覚えたから。小さいころから日本以外の文化に触れる機会をくれたのはゆかだよ」と言ってもらえた時に、ハーフの自分と初めて握手ができた気がし、自分の決断により
自信がつきました。
これからやることに必ず意味を持たせたがる世の中の考え方に、疑問を感じ実際に苦しんだからこそ、「生きていくプロセスに意味はやってくる」というお二人の対談を読んでとても心が救われた気がします。大学で法律を勉強したこと、韓国に語学留学に行ったこと、韓国企業に就職し今は
社労士事務所で働いていること。一見バラバラなピースですが、根本には自分で決断し行動したという共通点があります。このピースがどのように一つにまとまるかはわかりませんが、今までの決断に意味がないことはなかったといえる生き方を自分ならできると信じています。
〔労務チーム:河原 優花〕

【謹賀新年】

皆様、あけましておめでとうございます。
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2025 年も乞うご期待ください!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。                             チアレッジタイムズ委員会一同

 

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