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令和2年度の厚生労働省予算の概算要求

投稿日:2019年10月31日

厚生労働省の令和2年度予算の概算要求が出ました。毎年、概算要求に翌年度の助成金の動向がみて取れることから、注目しているところです。

今回の予算要求における重点項目として、「多様な就労・社会参加の促進」、「健康寿命延伸等に向けた保健・医療・介護の充実」、「安全・安心な暮らしの確保等」の3つが示されています。その中でも、「多様な就労・社会参加の促進」に注目です。

以下、助成金に絡みそうな部分を抜粋しました。

 

多様な就労・社会参加の促進

1. 働き方改革の推進による誰もが働きやすい職場づくり

※計数は令和2年度概算要求額、( )内は令和元年度当初予算額

●長時間労働の是正や安全で健康に働くことができる職場づくり ・・・ 359億円(309億円)

⇒時間外労働削減、勤務間インターバル導入、年次有給休暇取得促進等に取り組む中小企業等及び事業主団体への助成金の拡充等

●最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上等の推進、同一労働同一賃金など雇用形態に関わらない公正な待遇の確保 ・・・ 1,449億円(1,223億円)

⇒ 生産性向上に資する設備投資等により雇用管理改善を図る中小企業等への 助成金による支援

⇒ 非正規雇用労働者の正社員化・処遇改善を行う企業への助成金による支援等
 中小企業・小規模事業者に対する支援
 長時間労働の是正
 最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上

2. 多様な人材の活躍促進

●高齢者の就労・社会参加の促進 ・・・ 313億円(289億円)

⇒ 65歳超の継続雇用延長等に向けた環境整備や中途採用拡大を行う企業への助成

●就職氷河期世代活躍支援プランの実施 ・・・ 653億円(489億円)

⇒ 就職氷河期世代の失業者等を正社員で雇い入れた企業への助成金の拡充

助成金の予算額は全体として増額要求となっています。中でも、生産性向上に関する取り組みについては本年度より引き続き手厚く予算要求出ています。例えば、時間外労働等改善助成金(勤務間インターバルコース)などは、来年度も予算額を増額で要求していると思われます。勤怠ソフトを導入を検討している中小企業はこういった助成金をうまく活用して、初期導入コスト負担を減らしながら、生産性向上を図ることをお勧めします。

また、非正規社員の賃金改善や正社員化を支援する助成金としては、キャリアアップ助成金についての予算要求と思われます。こちらについても増額要求となっております。

現状は予算要求段階であり、確定情報ではありませんが、大まかな流れとしましては以上のようになっております。確定情報が出ましたら改めてご案内いたします。

 

<strong>※この記事は2019年10月29日に「<a href=”https://www.xronos-inc.co.jp/corporate/columns/column08.html”>クロノス株式会社</a>」のホームページに掲載されたものです。</strong>

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